お金持ちってどんな人か知ってる?
え?社長とか?……お医者さん?
職業で決まるの?お金に困ってる社長や医者なんていくらでもいるよ
じゃあ……貯金が1億円とかある人?
毎月1000万使う人なら1年経たずに終わっちゃうじゃん
え?何だろう…そんなこと考えたこともなかった
そんなお金にまつわる疑問や身につけるべき力について描かれている本書を中田敦彦のYouTube大学で取り扱っていましたので感想含めて分かりやすく説明していきたいと思います。
お金というものについて総合的に見直す良いきっかけになる良書です。著者である両@リベ大学長はYouTubeでも活躍されており、そちらのコンテンツについても金融リテラシーアップすること間違いなしのオススメな内容となっています。
経済的自由と5つの力
経済的自由
ゴールが見えないまま走っても目的地には辿り着きません。
まずはどういう人がお金持ちだと言えるのかを理解して目指すべきゴールを設定しておく必要があります。
まずこの2種類のお金の受け取り方がある世界だということを知ってください。
そして、お金持ちの定義とは……
「生活費<資産所得」
なのです。
果たして皆さんは・皆さんの周りにいるお金持ちだと思われていた人はお金持ちでしたか?
「違ったかも」という人も多いのではないでしょうか。
多くの人は給与や事業での労働所得だけで判断してしまう中でどれだけ「資産所得」を持っていて、それは生活費よりも大きいかどうか…それこそが重要だったのです。つまり「働かなくてもお金が入るという状態になっている」ということがお金持ちの定義であり、経済的自由を手に入れているということになるのです。
でも働かないとダメ人間になっちゃうんじゃない?
皆さんにとって今の仕事は好きな仕事・やりたい仕事ですか?
もしそうであっても、きっとお金(生活)のために我慢しなければいけないこともあるのではないでしょうか。
経済的自由になれば、自由を手にしたうえで好きなことを、好きな時間、好きな範囲で働くということもできます。
夢のような状態だ
ここを目指すということが「誰もが目指すべきゴール」だったのです。
お金持ちって何だか悪いことをして稼いでいるイメージだったよ
そんなイメージを植え付けてコツコツ真面目に働くのが美徳とされる労働者マインドの教育をしてきた日本が今どういう状態になっているのか。経済的に強い人材を育てられる国になっているのでしょうか。そういったことを今問われているのです。
給与所得が安全だと多数を占める中で、事業所得もリスクがあると避け、投資はギャンブルだという間違った発想を持っている限り絶対にお金持ちは生まれないのです。
5つの力
生活費より資産所得を大きくすると言ってもいきなりは難しいと思います。
そこで大事になってくるのがお金にまつわる5つの力です。
- 貯める(支出カット)
- 稼ぐ(給与所得⇒事業所得)
- 増やす(長期投資)
- 守る(詐欺・ぼったくり)
- 使う(意味のあることに)
えー!?まずは支出カットかあ…地味だな。もっと良い方法ないの?
①②③この力の弱い人は
支出をカット出来ずに貯まらず、稼ぐのも給与所得のみ。そんな少ない資金で投資をしようとするから投機(ギャンブル)に走って失敗してしまいます。
④⑤これらは成功者へ向けた話ですので、まずは①②③中心に学んでいきましょう。
貯める力
節約ってケチケチしなくちゃいけないの?
これ以上僕の生活を悪くしないで( ノД`)シクシク…
違うよ
実は大きな固定費を見直せば生活の幸福度・満足度を下げずに支出をカットすることができます。
人生における6大固定費を順番に見ていきましょう
通信費
最近大手キャリアも楽天モバイルの加入もあって値下げをしていますが、やはり断然安い格安SIMに変えて下さい。
変えるデメリットとしては3つだけ。
①キャリアメールが使えない
②LINEのID検索が使えない
③込み合っている時間帯に電波が弱くなる可能性がある
大手信奉が強すぎる日本人はもっと消費者としての賢い選択をするべきなのです。
デメリットがそこまでのデメリットじゃないね
今、長電話しないし、キャリアメールとか要らないし、LINEのID検索ってしたことないや
光熱費
電力会社も自由に選べる時代です。こちらも大手だからという理由でそのままにするのではなく、家の電気使用量に合わせてお得な会社へ乗り換えてください。ネットで直ぐに出てきますし、乗り換えも簡単です。
保険
社会保障制度が充実しているこの日本において付加的な別オプションとなる民間保険はほぼ不要です。
保険とは発生確率が低いがその損害が大きいものに対してのみ入るべきです。
必要な民間保険は火災保険・対人対物賠償保険・掛け捨て生命保険(家族がいる場合)のみ。
確率低 | 確率大 | |
---|---|---|
損失小 | 貯金で備える🐖 | 貯金で備える🐖 |
損失大 | 保険で備える🛡 | 近寄っちゃダメ🔥 |
貯蓄や投資にもなっている保険とかあるよね?あれは?
一緒にすることで必要のないオーバースペック部分が発生したり、手数料分割高になったりします。
貯蓄は貯蓄。保険は保険。投資は投資。それぞれ別に考えましょう。
「混ぜるな危険!」だよ
家
セールスマン「今の家賃が10万だとしたらその10万を払い続けて何も残らない10年後と、同じ金額でローンを組んで家があなたの物となる10年後…どちらが良いでしょうか?」
これが古から伝わる家購入派の口説き文句です。
必殺技「家賃払うの無駄じゃない?」だな笑
このとき忘れられがちなのがこちらです。
- 「家・土地の価値の低下と流動性の低さ」
- 「税金や他の諸費用」
- 「購入時と家族構成が変わる可能性」
賃貸か?購入か?永遠のテーマとも言える難しい問題ですが、本書では「王道は賃貸」としています。
この問題に関してはリセールバリュー(売る時にどれ位の値段で売れるか)を考えることが大事です。
特に新築の家を購入してはいけないと言っています。購入と同時に大きく価値の下がる新築物件は年数と共にどんどん価値が下がっていき、最終的には価値の無くなった売れない家と土地の価値のみが残ります。
土地に関しても人口の減っている日本では都心の一部の一等地を除き基本的にはそのリセールバリューは良いとは言えません。そして固定資産税や修繕費などそれ以外に発生する費用のことや、将来の家族構成のことも考える必要があります。
車
車に関して本書では「買うな」と言っています。
理由は先ほどの家と同じ考えでリセールバリューの問題です。
- 使用する時間を良く考えてリースやシェアで代用できないか。
- 公共交通機関やタクシーの方が結果的に安く済むのではないか。
なども検討する必要があります。
本当に必要かどうか考えたうえでもしどうしても購入するのであれば「新車」ではなく「中古」だと言っています。
税金
会社員は「源泉徴収」という非常に良く出来た仕組みがあります。これは給料を貰う前に自動的に税金が取られ、わざわざ税金を払う手間を省ける代償としてその痛みを実感しにくいという特徴があります。節税方法も「控除」という一定の金額を課税対象から外せるシステムがありますが、事業者に比べてその節税で出来ることが限られており、だからこそ事業所得が必要になってくるという話です。
会社員は経費計上出来ないしね
高給取りには限界があるってことか
稼ぐ力
ステップアップ
この世界は明確に所得の3ステップがあります。
生活費と事業のための種銭を稼ぐ
投資のための種銭を稼ぐ
真の不労所得
皆さんは今の会社の役職や会社選びによって給与が上がっていくというステップアップを考えていませんでしたか?
それはどこまで行っても一段目の階段です。お金持ちに近づく二段目の階段を上る為には事業運営をする必要があったのです。
最初は給与所得で資金を貯めて、それを元手にビジネスをするのです。
今の時代は有能な人ほど会社にしがみつかずに外へ飛び出していくよね
副業
でもいきなり起業といってもハードルが高いと思いますので副業から始めてみるのも良いです。
最初は「メルカリ・ヤフオクなどで不要品を売る」など小さな副業からスタートしてだんだんとレベルの高いものに挑戦していくのはどうでしょう。
オススメは「せどり」「ブログ」「動画編集」「YouTube」など色々な副業があり、稼ぎやすい時代となっています。
ポイントは事業拡大できる見込みがあるかどうかを判断し、ストック型を選択する。もしくは最初はフロー型でも将来的にストック型に切り替えていく必要があります。
副業ってバレないの?
普通の会社員の方は会社の規則で禁止をされていても違法にはならないのでそもそも隠す必要はないのですが、とは言えバレたくないという方もいらっしゃるかと思います。
- バレるパターン①他の会社で給与を貰う給与所得タイプの副業は源泉徴収でバレるのでNG。
- バレるパターン②個人事業でも確定申告時に間違えて申告をすることによって住民税関連でバレる。
- バレるパターン③誰かに自慢したくなって同僚などに喋ったことからバレる。
将来的に事業拡大できる見込みがあるストック型副業を始め、その収入が大きくなれば給与型の会社を辞めることができます。これがステップアップなのです。
副業「ブログ」を始めるならこちらがおすすめです▼
増やす力
貯めて稼いだ資金を投資で増やしていきましょう。
生活防衛資金
貯めた資金を全て投資にぶち込むのはやめてください。何かあった場合の生活防衛資金としての貯金を手元に残しておくようにしましょう。「いくら必要か」の目安は
- 会社員=生活費半年分
- 自営業=生活費1年
利回り相場
株式投資の利回り相場は年平均5~7%程です。
この相場観を知っておくことが大事です。
投資の神様ウォーレン・バフェットの全盛期でも年22%ですから、もし、
利回り30%の美味しい話があるんですよ
なんてことを言われたらそれはきっと騙されてます。
株式投資
やるべき投資はインデックス投資です。
プロの投資家による「指数」に勝とうとする「アクティブファンド」よりも安定的に成績が良く、高額な人件費など余計なコストもかからない「インデックスファンド」が優秀で、本書では米国のS&P500に連動したファンドをオススメしています。
いくらインデックスファンドといえ手数料の高いものに手を出してはいけません。
なんとなく分かったけどさあ……いつ買い始めたら良いのかな?もっと下がった時に買えば良いのかな?
理想はそうだけど、未来は誰にも分からないよ
ですので毎月定額で買い続ける「ドルコスト平均法」でなるべく早く始めるのが良いとされています。
4%ルール
これは増えた資産を使いたいときにどうするかという話で
その名の通り利回り年平均5~7%の中から4%を取り崩して使うというルールです。
- 引退時の資産残高×4%を定額で切り崩し続ける
- 毎年の資産残高×4%を定率で切り崩し続ける
という2つの方法があり、このルールに沿って切り崩していけば資産が減らないという理論です。
やってはいけないこと
窓口にいく
手数料が高い保険・投資はやめましょう。今はネットで安くて良いサービスがあります。
その窓口のお姉さんの給料はどこから出ているか考えよう
僕たちの払ってる手数料か!
ポンジ・スキーム
100年以上前にポンジという人物が開発した恐ろしい詐欺の手法です。
捕まえることも難しいとされるこの詐欺を防ぐためにはこういった詐欺があることを知るということが大事です。
「元本保証」「確実に儲かる」「ローリスクハイリターン」「あの有名人もやっている」など謳い文句と一緒に紹介されることが多いですが、「この話はおかしい」と気付けるためにも相場観を知ることが大事になってきます。
新築ワンルーム投資
新築ワンルーム投資と聞くとお手軽な感じがしますが、不動産投資は素人には難しいです。新築はすぐに価値が下がるという特徴をしっかり理解して、好条件に見える表面利回りだけに騙されないようにしましょう。
未公開株
上場する前の未公開株には甘い話に見せかけて詐欺も多いので気を付けましょう。
お金に詳しくなるということは「そんなうまい話があるわけがない」と自分を守る力にもなります。
まとめ
今回の内容をまとめると
全てが欲しいと求めるのではなく本当に必要なもの以外を支出カット
貯めた資金を元手に給与所得から副業を経て事業所得へシフトチェンジ
事業所得で得た資金をインデックス投資にまわし
4%を切り崩してその金額内で生活する
という流れになりますが、例えば年間400万生活費がかかるとして、4%ルールの逆算で言えば1億円投資にまわす必要があるという壮大な話になってきます。
えー!無理無理
たしかに1億円と聞くとなかなか難しい話かもしれません。
ですが、完全な経済的自由(FIRE)ではなくても自分の望む仕事を多少やりながらのサイドFIREという考え方もありますし、自身の生活費を下げれば自然と必要な投資金額も少なくなってきます。
なるほど。そんな方法もあるのか
例えFIREは無理だとしても今回の支出カットやお金に関する知識・お金にまつわる力は今の生活を少しでも豊かにして、自由に近づけてくれるはずです。これからも継続的に学んでいきたいと思います。
ちなみに今回紹介はしませんでしたが
- 「守る力」は詐欺や浪費、被災・盗難やインフレにも気をつけようという話
- 「使う力」は寄付やプレゼント、豊かな浪費、自己投資、時間を買うなどの良いお金の使い方という内容になっています。
結局死ぬときに一番お金を持っていても悲しいからね。
上手に意味のあることに使うということも必要だよ
今回の内容はきちんと実践すれば「今後の人生が変わる」と言っても良いほどの参考になることばかりです。
詳しく知りたいという方は是非本書を読んで頂ければと思います。
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