突然ですが、あなたは普段絵本を読みますか?
「子供の頃は読んだ」という方や、「今まさに子育ての真っ最中で子供によく読み聞かせをしている」という方など様々な方がいらっしゃるかと思います。
そんな中で、ちょっと怖い大人の絵本について大好きなYouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」で取り扱っていましたので紹介していきたいと思います。
怖い絵本?
このエドワード・ゴーリーという作家には熱心なコレクターがいるようです。それはこの作家が「エドワード・ゴーリー」という名前だけで作品を発表した作家ではなく、アナグラムを駆使して世界中にたくさんの名前を持つ絵本作家だからです。
アナグラムとは言葉(名前)のスペルを入れ替えて違う意味の言葉(名前)を作る言葉遊びのことだよ
不幸な子供
「あるところにシャーロットソフィアという女の子がいました」という1枚目から始まるのですが、まず絵が怖いです。モノクロで静かな怖さがあります。
「シャーロットの両親は優しくてお金持ちでした」という2枚目も同様にこれから何かが起きる予感を感じさせてくれる怖さがあります。
そしてその予想通り3枚目以降は淡々と不幸が起きていきます。
最後はどこかで救われるだろうという読者の期待を裏切るようにプツンとそのまま終わります。
驚くのはただバッドエンドに向かうというストーリーだけでなく最後の解説に「不幸な目に遭っていく少女をページのどこかでずっと悪魔が見守っている」という情報があり、もう一度読み直すことになります。
怖い(´;ω;`)
ギャシュリークラムのちびっ子たち
タイトルは愉快なフレーズですが怖い物語です。
26文字のアルファベットが26ページに亘り綴られていきます。
- 1ページ目 「Aはエイミー、階段落ちた」
- 2ページ目 「Bはベイジル、クマにやられた」
という話が26ページあります。
これはAからZの名前の子供たちが順々に違う死に方をするという話なのです。
恐ろしすぎる
そして表紙に居る死神は全ページどこにも出て来ないという謎
普通物語には悪いことをしたからバチが当たるとか、良いことしたから幸せになるとか、理由があるのが普通ですが、この本の中では理由がないのです。そして我々の生きている現実世界でも必ずしも理由があるから悪いことが起きる訳ではないことにハッと気づかされるのです。淡々と子供たちが死んでいく現実離れした内容であるにも関わらず、現実を見せつけられたかの様な気持ちになります。
おぞましい二人
本をめくったところに「ゴーリー最大の問題作」と書いてある衝撃から始まります。
ゴーリーが1965年に起きたある事件のことが忘れられずに描いた実話を元にした絵本です。
表紙の中で3人(母親と子供二人)が描かれているのですが、実はおぞましいのは子供二人です。
この二人について実際は子供の頃ではなく、大人になってから出会う二人の男女。
そしてその二人は連続殺人犯になっていくことになるのですが、その二人の子供の頃から殺人犯となり、死ぬまでの生涯を描いた物語なのです。
実話の怖さは半端ないっす
ウエスト・ウィング
絶妙な不思議な怖さの話です。
まず気になるのが表紙に建物しか描かれていないことです。
「ウエストウイング」とは西棟という意味です。
この物語にセリフはなく、主人公はいません。
建物がただ描かれ続ける中で、何かが起きているということだけを予感させるのです。
- なぜか分からないが靴が散乱している……とか
- 梯子が意味深に置かれている……とか
- なぜか荷解きされていない大きな荷物がある……とか
- 何も持っていないメイドが死んだような目で立っている……とか
この本が1冊目であればあまり感じないかも知れませんが、他のエドワード・ゴーリーの絵本を知っていれば尚更不思議で何かを感じるのかも知れません。
ちなみにエドワード・ゴーリーの絵本は全て怖いという訳ではないようです。
切ない話もあるんだよ
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