年収90万ってことは……月7.5万円?
ハッピーな訳ないじゃん。
確かに「年収90万円」と聞くと
楽しいことは何もできない
好きなものもぜんぜん買えない
と思うかも知れません。ですが、それはあなたが
- 正社員になってフルタイムで働かなくてはいけない
- 月に○○万円以上などたくさん稼がなくてはいけない
- 学校を卒業したらすぐに働かなくてはいけない
こういった「一般的な常識」に縛られているからなのかも知れません。
「いくら必要か」「どれだけ働けば良いか」なんて人それぞれなのにね
近年マッチョなビジネス本が溢れていますが
本書はもっと肩の力を抜いて自分に合う「ちょうどいい生き方」が学べるという良書になっています。
毎日仕事だらけで
「このままで大丈夫なのかな」
「頑張り過ぎてちょっと疲れてしまった」
という人には是非参考にして欲しい内容ですし、そうでない人も知っておけば更にハッピーになれるかも知れません。
自分が幸せに生きるためのヒントを得て、「自分が幸せに生きられる生活」というものを探してみるのも良いのではないでしょうか。
中田敦彦のYouTube大学で取り扱っていた本書について是非一緒に学んでいきましょう。
ハッピーライフの基本
この本の著者である大原さんはなんと20代後半から隠居しているのです。
あ、さてはまた不労所得系の天上人「FIRE」の話だな。怖い怖い
違う。落ち着け
今回は、よくある金融資産から得られる所得が生活費を上回り、働かなくても生きていける状態「FIRE」とは違う話です。
本書の著者である大原さんは月7.5万円の収入を得て、生活費約7万円というサイズ感の生活を送っています。
収入については週2日で介護の仕事をしています。なんと週休5日!
え?週休5日?
あなたは「休みたい休みたい」と思って週5日以上働いていませんか?
むしろ暇な時間をどう過ごすかの方が大事だと言います。
これってFIREした人達の境地だよね
そうです。なんと大原さんはFIREしなくてもほぼ同じ境地に辿り着いたという人なのです。そんな大原さんからたくさんのことを学んでいきましょう。
大原さんは愛知県で生まれ育ちました。本人が言うには決して裕福とは言えない家庭で育ったと言います。学校生活でもいじめに遭いますが、何とか心を無にしてやりすごしていたそうです。高校のときに始めたバイトは叱られてばかりでしたが、卒業後に選んだ進路は進学でも就職でもなくバイト継続でした。
バイトをしながらあまり人と関わらないように引きこもる生活を続けていくとやがて異変が起きます。バイトで使う用語以外の言葉が出なくなってしまうのです。
「このままではいけない」と貯めた100万円でニューヨークやロンドンなどに行き、海外生活を始めます。
そんな海外生活で「人はどこにいっても基本的な生活は変わらない」ということに気付きます。
確かに変わらないかも
人間どこに住んでも生活範囲はせいぜい半径数百メートルの近所だよね
海外生活を終え、日本に帰り東京に住み始めますが家賃や物価が高いことに驚きます。そして別に都心に住む必要はないと郊外に住み始めます。家賃が安くなったことや毎月使うお金も工夫することで、忙し過ぎた仕事を辞めて今の隠居生活に辿り着いたのです。
海外生活で気づいた「人の基本的な生活は変わらない」という意味は場所だけではありません。
大原さんは誰もが目指すであろう「たくさん稼いでいい暮らしをする」というビジョンにいち早く疑問を感じた人です。これはとても難しいことで
- 超大成功経験などで莫大な富を得る
- その富を散財し続け
- ある日やっと間違いに気付き
- 余計なものを削いでいって
- 本当の成功者になる
普通はこの経緯を経てやっと気付くことが出来るのです。
普通は一周回って気付くことを数歩進んで気付いて戻ったみたいな感じか
- コミュニケーション能力もない
- お金もない
そんな大原さんは
この隠居生活は誰にでも出来るが誰にでもベストかどうかは分からない。
だけど、もし今の仕事や働き方が苦しいのであれば、そんな選択肢もあるということを伝えたい
と言っています。
衣・食・住
そんな大原さんの隠居生活はどのようなものになっているのでしょうか。
住
多くの人は
- 通勤に便利だからという理由で本来払わなくても良い高い家賃を払い
- 謎にモノを買い込むから手狭になって広い部屋の為に高い家賃を払い
- 無理に周りに合わせて高額な出費を繰り返し
- もっと稼がなくてはと働いて疲労し、体をこわすという悲劇
フルタイムで働くのが常識だと思っていた。駅から近い方が便利だと思っていた。私たちの思っていた常識やデメリットは少し発想を変えるだけでこんなにも変わることに驚かされます。
食
食事は1日300円で自炊しているそうです。月で言うと約1万円。
黄金伝説の一か月1万円生活ですか?
普通お金がない人はコンビニ弁当やファストフードを食べる人が多いと言いますが、
大原さんは以前コンビニのバイトをしていたことがあり、その経験からコンビニ弁当を毎日買いに来る人は総じて目に光がないと感じていました。生命力というか人間のオーラというか覇気といったものが感じられないのだと言います。試しにコンビニ弁当を食べてみた時期があったがすぐにお腹を壊したようです。
これ、以前の「食べてはいけないもの」でも辿り着いた結論でしたね
なんとそんな健康の為に考えられたヘルシー系最高峰の食事を1日300円で実行しているという……まさに天才!
衣
衣服に関しては
これらを重視しており、
このような理由で選ばないようにしています。
なにより
だと言います。
確かにー!
猫背でダルダルな体型の奴がブランド品身に着けてるよりも
粗食で体型もスマートで姿勢が良い人が着る普通の服には適わないよね
生活とメンタルと姿勢がきちんとしている人が清潔な服を着ればそれが一番オシャレなのです。
ハッピー思考術
趣味の見つけ方
仕事に費やす時間が少ない分、暇な時間が増えます。
そんな暇な時間を趣味に使っていきましょう。
趣味はどうあるべきか?
条件①お金がかからない
趣味は基本的にお金がかかるものと言われるほど世の中にはお金のかかる趣味が溢れています。道具や環境など好きになってこだわりだせばキリがありません。心を豊かにするはずの趣味で人と比べて劣等感を感じるのであれば、なるべくお金のかからない趣味を選びましょう。
条件②身一つあればできる
準備が大変だったり道具が必要だったりすると人はそれがいずれ面倒になります。思い立ったら身一つで簡単に行えるかというのも趣味を選ぶ大事な条件になってきます。
条件③一人でもできること
スポーツなど複数の人数を必要とする趣味はやはり他人の都合に左右されてしまうので一人でもできるかどうかは大事になってきます。
以上を踏まえて大原さんの選び出した趣味は……
そう、人類至高の喜びである「読書」と「散歩」です。
大原さんはたくさん図書館に通い、散歩は1日1時間ほど行っています。
大原さんあなたは宮沢賢治先生ですか?
夢や人間関係について
ではなく
が大事だと言います。
あなたは自分の「好きなこと」や「得意なこと」ってハッキリ分かっていますか?
好きなことで生きていこうとしたときに
その「好きなこと」「やりたいこと」や「得意なこと」を見つけることが難しいのです。
逆に自分の「やりたくないこと」「嫌いなこと」はハッキリ分かっていませんか?
むしろ考えなくてはいけないのはこっちなのです。
自分のやりたいことが見つからないと日々嘆くよりも、やりたくないことさえしなければ勝ちというマインドに切り替えられればハッピーに生きていけます。
自分のやりたくないことを列挙し、それを省いて居心地とストレスフリーを確保することが大事になってきます。
そしてその考え方は人間関係でも大事になってきます。
あなたはもっと「素敵な人と出会いたい」と思って新しい出会いを求めていませんか?
自分にとっての理想、自分の欲望を全て叶えてくれるような相手を探し求めてどんどん交友関係を広げようとしていませんか?
幸せな状態とは大好きな人に囲まれている状態ではなく、周りに大嫌いな人が一人もいない状態のことを言います。
だから新しい出会いを求めるのではなく、嫌いな人や苦手な人から少しづつ離れるという行動だけで良いのです。
そうすることで今まで見えていなかった大事な人の存在が見えてくるかも知れません。
あ、これミニマリストの考えだ
人間関係においても何かを見つけるよりも、何かから遠ざかって安全な居心地とストレスフリーを確保することが大事だったのです。
シンデレラにとってハッピーだったのは、王子さまに出会えたことではなく、あの嫌な家から出られたことだとは思いませんか?
お金と心
大原さんはお金に関してもメチャクチャ丁寧に考えています。
たくさんの人がいる中で自分の元に来てくれたお金に対して感謝し、その大事なお金をどこに送り出そうか、どう扱おうかを丁寧に考えて使っているのです。
多くの人がお金が欲しいと稼ぐときはものすごく考えているのに、使うときには雑に使っていませんか?
謎の衝動買いをしていませんか?
反省です
そして大原さんは少額ながら寄付をしたり
お世話になった人へ定期的にプレゼントもしていると言います。
重ねて反省です
お金を使うときに本当に必要か吟味したり、寄付やプレゼントで誰かのために使ったりなど
逆に少ないからこそ大事に使えているのかも知れません。
- 自分にとって本当に必要な生活にかかる金額を把握
- その金額から逆算して必要な分だけ稼ぐ
ここまでくればあなたにも週休5日の生活が見えてくるかも知れません。
やみくもに稼いでそこから使うのではなく、必要な分だけ稼げば良かったんだよ
つまり今まで僕たちは人生というコースを逆走していたのか
心の在り方についても説明しておきます。
人間はヒマに耐えきれないから働いていると言っても良い程
ヒマになる=かなりキツいです。
小さなことを楽しめるスタンスが必要です。
- 仕事が順調でもいつまで続くか分からない
- 貯金が何千万あってもいつ国がどうなるか分からない
- 盗まれたらどうしよう。騙されたらどうしよう
と謎の不安がデカすぎませんか?
で、結果また逆走
一番大事なのは「何とかなる」と楽観的であることです。
大事なことは他人の目ではなく、自分が幸せかどうかです。
誰かと比べて優劣を競うよりも、今日一日ぐっすり眠れて幸せだと思えることの方が良いのです。
まとめ
あなたは「正解はなに?」「最適なやり方は?」と人に聞いていませんか?
こうやって外に聞くといつまで経っても答えは見つかりません。
大事なことは自己観察です。
「仕事嫌だと思っているな」とか
「この人と話すと疲れるな」とか
自分自身に聞いてあげるのです。
特に真面目な人は「無理しちゃう人」「頑張り過ぎちゃう人」が多いのでこれらを聞かずに耳を閉じてしまいがちです。
ポイントは
人間は繊細な生き物です。些細なことで凹んだりします。
そんなときはとにかくぼーっとする時間を作るようにしてください。忙しい毎日の中で色々と頭に詰め込むことだけではなく、「何もしない」という時間を意識的に作りましょう。
自分の中の好き・嫌いをハッキリ認識しましょう。
こうして人(外)に聞かなくても良くなるのです。
こうして辿り着いた自分だけの正解はきっと自分にとって一番居心地のいいスペースです。
そしてこれは人によって違います。
むしろ人と違うからこそ達成しやすいとも言えます。
だからこそ世間体や常識や他人ではなく、自分の中に耳をすませることが大事になってきます。
そしてそれが「幸せ」の答えだったのです。
外からの価値観ではなく自分の中に幸せのヒントがあるんだよ
勉強になりました
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